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住宅手当よりもメリット大! 社宅制度導入の節税方法とは

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2021/07/05

住宅手当よりもメリット大! 社宅制度導入の節税方法とは

住宅手当とは、従業員に対して、住宅費用を補助する制度です。
一方、社宅制度とは、会社で物件を所有したり、賃貸借契約をしたりして、その物件を従業員に貸与する制度です。
どちらも法人が負担した費用は、経費として損金算入することができますが、ケースによっては、社宅制度の方が節税効果は高くなります。
そこで今回は、従業員の福利厚生と会社の節税という、大きなメリットのある社宅制度の導入について説明します。

賃料などを経費計上して節税効果を得られる

厚生労働省の『令和2年就労条件総合調査』によれば、住宅手当の労働者1人あたりの平均支給額は30~99人規模の会社で1万4,200円、100~299人規模の会社で1万6,400円、300~999人規模の会社で1万7,000円と続き、企業の規模が大きくなるほど上昇しているのがわかります。
これらの住宅手当は、従業員の給与の一部となるため、人件費として経費計上することができます。

一方で、住宅手当よりも節税効果が大きいといわれているのが社宅制度です。
社宅とは、企業側が従業員に安価で貸し出す住宅のことで、福利厚生の一つです。
企業側が負担する家賃などに関してはすべて『地代家賃』として経費計上することができ、従業員から受け取った賃料との差額を実質会社の損金とすることができるので、会社にとっては大きな節税メリットがあります。
また、住宅手当とは異なり、住居の提供は現物支給にあたるので従業員の所得金額が膨らむこともありません。

たとえば、住宅手当を2万円支払っていたとすると、従業員にとっては所得が毎月2万円増えることになり、所得税や住民税、社会保険料の負担も増すことになります。
しかし、社宅制度であれば現物支給として所得の増加を抑えることができるため、従業員にとってもメリットのある制度といえるのです。

そのほか、社宅があることで住居費の負担が少なくなるなどのメリットがあり、求人の応募者が増えたり、地方から出てきた従業員が働きやすくなったりするなどの二次的な効果も期待できます。


社宅制度導入の注意点と家賃の決め方

社宅制度を導入するには、いくつかの注意点があります。

大企業であれば、自社が所有する敷地内に社宅用の建物を建てることも可能ですが、多くの中小企業が社宅制度を導入する場合は、不動産会社などから物件を借りる、いわゆる『借り上げ社宅』になります。

社宅だと認められるためには、原則的に会社の名義で契約をし、支払いも会社の口座から行わなくてはなりません
名義が法人であっても、支払いが経営者個人などの場合は社宅と認められないので注意が必要です。

また、給与として課税対象とされないためには、社宅に住む従業員から、1カ月につき一定の家賃を受け取る必要があります。
税法上は、この一定の家賃を『賃貸料相当額』と呼び、下記の(1)~(3)の合計で求めることができます。

(1)その年度の建物の固定資産税の課税標準額×0.2%
(2)12円×その建物の総床面積(平方メートル)/3.3(平方メートル)
(3)その年度の敷地の固定資産税の課税標準額×0.22%

給与として課税対象にされないためには社宅と認められる必要があり、そのためには、会社は従業員から賃貸料相当額以上の家賃を受け取らなければいけません。
賃貸料相当額より低い家賃を受け取っている場合には、受け取った家賃と賃貸料相当額との差額が給与として課税されてしまいます。
しかし、家賃が賃貸料相当額の50%以上であれば課税されないため、ざっくりと賃貸料相当額の50%を家賃と定めている会社もあります。

従業員の負担する社宅費をいくらにするのかは、ケースによって異なります。
家賃を決める際は、社宅の貸主等から固定資産税の課税標準額などを確認し、上記計算式に当てはめて賃貸料相当額を算出することからはじめましょう。

注意したいのが、不動産会社との契約によっては、物件を会社側で管理しなければならないケースもあることです。
そうなると、手間やコストがかかってしまいます。
さらに、借り上げ物件を社宅にしている場合は、社宅に入っていた従業員が退職してしまうと、次の従業員が入るまで物件に空室期間ができてしまいます。
当然、空室期間も家賃は発生するため、その分のコストは会社が全て負担することになります。

多くの大企業が導入している社宅制度ですが、これらのデメリットもあり、中小企業では導入していないことも多いというのが現状です。
借り上げ社宅の管理業務が人事部や総務部の業務を圧迫するようであれば、管理業務をまとめてアウトソーシングできる『社宅代行サービス』を活用するのも一つの手です。

社宅導入による節税効果は大きいため、リスクをよく理解したうえで自社の現状と照らし合わせて検討してみてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2021年6月現在の法令・情報等に基づいています。