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会社を従業員に引き継ぐには? 親族外事業承継について

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2022/02/24

会社を従業員に引き継ぐには? 親族外事業承継について

自分が創業・発展させた会社であれば、愛着も強いものです。
創業社長が、「自分が引退したあとは、子どもや親族に会社を受け継いでもらいたい」と希望するのは自然な考えかもしれません。
しかし、近年は、必ずしも親族が会社を引き継がない例も多く、親族外の従業員等が会社を引き継ぐケースも増えています。
そこで今回は、親族外の従業員等に事業承継する方法や、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。

従業員等が承継するメリット・デメリット

日本の経営者の平均年齢が上がりつつある昨今、「後継者不在」は社会問題になりつつあります。
たとえ会社が黒字でも、社長の親族・子どものなかに事業を承継できる人がおらず、後継者が見つからないというケースは多く存在するのです。

通常、社長の親族や子孫に、経営を引き継げる人物がいなかった時は、親族以外の従業員や経営スキルを持った第三者に、会社の経営を引き継ぐことになります。
まず、従業員等が事業承継するメリットとしては、会社のことをよくわかっている人が経営者になるので、ほかの従業員も比較的安心して次の経営陣を受け入れられることです。
さらに、取引先とも良好な関係を継続しやすいということがあげられます。
これまで会社の経営に関わってこなかった親族が急に経営を引き継ぐような場合には、相応の準備期間をかけて業務に慣れていったり、従業員との関係性を作っていかなければなりません。
そのような場合と比較すると、円滑に事業承継できる可能性が高くなるのはメリットです。

デメリットとしては、せっかく経営者が交代するのに、これまでの経営の延長線上で事業承継を行うという色合いが出てしまいがちな点です。
もともと内部の人材であるがゆえ、「会社を変革して成長させたい」といった機運が生まれにくくなるでしょう。
会社の将来を見据えて、従業員に承継させてよいかどうかを検討する必要があります。

ちなみに、後継者となる従業員等が、社長になる場合、会社株式の取り扱いについては、以下の2つのパターンがあります。

1.社長となって経営を行うとともに、会社株式も引き受ける場合
2.会社株式はオーナーの親族が相続等で承継する場合

ただし、2の方法は、会社の所有と経営の分離を図るようなケースで多く用いられるため、経営面は能力のある外部の人に任せるパターンでよく見られます。

従業員が承継するのであれば、1の方法を選択するのが一般的かと思われますが、その際、特に障害となりやすい事柄が2つあります。


資金調達と経営者保証という2つの問題

1のパターンを選択した時、障害となりやすい問題については、以下の2つが挙げられます。

A.株式の購入資金の調達の問題
B.社長の個人保証の問題

Aでは、株式を取得して社長となる者が、株式を買い取るだけの資金を準備しなければならないので、その算段ができないと承継できないおそれがあります。
また、Bの、会社が抱える借入金については、通常、社長個人が保証人となっているのが大半ですが、従業員が社長に就任して会社を引き継ぐ場合、新経営者は通常、金融機関から、その借入金の保証人になることを求められます。

このような問題により、当初、従業員に引き継ぐ意欲があったとしても、その点がネックになり、事業承継が頓挫してしまうケースも存在しています。

なお、社長の個人保証については、新経営者が新たに保証人になったとしても、前経営者が保証人から外れることができない可能性もあります。
これについては金融機関との調整が必要です。

資金調達に関しては、準備期間等によっても取りうる手段は変わってきますが、自己資金が乏しい場合は、基本的に、金融機関から買取資金の貸付けをどのように受けるかという工夫次第といえます。
事業承継に関しては、日本政策金融公庫などが低金利融資の制度により支援していますので、そういった制度の活用を視野に入れつつ、うまく貸し付けを受けられるよう、資料・方針などを整えることが重要です。

会社・経営者・後継者従業員の状況などに応じて、自社の未来像にあった承継方法を選びましょう。


※本記事の記載内容は、2022年2月現在の法令・情報等に基づいています。