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増資とは? その種類や手順、登記の必要書類について解説!

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2021/07/30

増資とは? その種類や手順、登記の必要書類について解説!

『増資』とは、会社に必要な資金を得るために、新株を発行するなどして資本金を増やすことです。
企業の成長には研究開発や設備投資などが不可欠であり、そのための資金調達の手段として、増資に踏み切るケースが多いようです。
増資した場合には、あらかじめ登記されていた資本金や発行株式数などの事項に変更が生じるため、登記手続きが必要になります。
今回は、株式会社が新株発行により増資する際の手順と、登記に必要な書類について、解説します。

増資とは? 資本金を増やすこと

株による増資では、株式会社だけができる資金調達手段で、新株を発行し、その株と引き換えに出資者から資金を集めることで、資本金を増やします
金融機関からの借り入れと違い、金利がかからず、返済義務もないため、企業にとっては魅力的な資金調達方法です。

資金調達のための募集株式の発行は、次のような種類に分けられます。

(1)株主割当増資
(2)第三者割当増資
(3)公募増資

このうち、(1)の株主割当増資では、既存の株主が、持ち株数に応じて新株の割り当てを受ける権利を与えられます
株主は、申込みをすることで、新株と引き換えに出資をすることができますが、出資義務が課せられるわけではありません。
株式の数が増えると、既存の株主にとっては、自身が保有株式の割合が減少してしまうというデメリットが存在するため、既存の株主構成を変えないように配慮して新株を発行するという意図があります。

(2)の第三者割当増資では、特定の個人や企業に、新株を引き受ける権利を与えます
自社の役員や社員、縁故者といった個人のほか、銀行や買収先の企業といった、取引関係のある法人などが指定されることがほとんどで、経営に参画してもらいたい相手を指定するケースもあります。
株主構成が変わるので、既存株主への十分な説明や配慮が必要です。

(3)の公募増資も、(2)の第三者割当増資と同じように、現在の株主以外の投資家から出資を募ります
会社法上、(2)と(3)では登記手続きは変わらないので、以下の解説では、(1)の株主割当増資と、(2)の第三者割当増資について説明します。


株主割当増資の手続きと登記に必要な書類

続いて、株主割当増資の手続きと登記申請について説明します。
株主割当増資の手続きは、大まかに以下のような流れです。

1.株主総会や取締役会で、募集事項ほか株主に対し株式の割当を受ける権利を与える旨を決議する
2.株主に募集事項を通知する
3.株主からの引き受け申込みを募る
4.株主の持ち株比率に応じて新株を割り当てる
5.株主が資本金を払い込む

以上のような流れで増資が完了したら、登記簿に反映するための申請作業に入ります。
書き換えるのは、主に『資本金がいくらか』『株式はいくつか』『いつ変えたのか』に関する部分で、一般的には以下のような必要書類をそろえて法務局に提出します。

●変更登記申請書
●株主総会議事録
●株主の氏名または名称,住所および議決権数等を証する書面(株主リスト)
●取締役会議事録(取締役会設置会社の場合)
●募集株式の引き受けの申し込みを証する書面
●払い込みがあったことを証する書面
●資本金の額の計上に関する証明書

これらの登記は、増資が完了した翌日から2週間以内に申請する必要があります。
また、細かい増資手順の違いによって、提出書類が増えることもあるので、法務局のWebサイトで確認しておきましょう。
変更登記申請書もダウンロードすることができます。


第三者割当増資の手続きと登記に必要な書類

第三者割当増資の手続きは、大まかに以下のようになっています(公募増資の手続きも同様)。

1.株主総会や取締役会で、募集事項を決議する
2.投資家に募集事項を通知する
3.投資家からの引受申込みを募る
4.投資家に新株を割り当てる
5.投資家が資本金を払い込む

株主割当増資と同じく、第三者割当増資でも発行株式数や資本金額が変わるので、登記の変更をあわせて行います。
第三者割当増資の登記に必要な書類は、一般的には以下のとおりです。

●株主総会議事録
●株主の氏名または名称,住所および議決権数等を証する書面(株主リスト)
●募集株式の引き受けの申込みを証する書面など
●払い込みがあったことを証する書面
●資本金の額の計上に関する証明書
●取締役会議事録(取締役会設置会社の場合)

これらの書類を用意し、株主割当増資と同じく、増資が完了した翌日から2週間以内に登記申請する必要があります。

ちなみに、増資の登記を行うときには、登録免許税の納付が必要となります。
登録免許税の計算式は、『増加した資本金の額の1000分の7』です。
たとえば、2,000万円の増資を行った場合、2,000万円×0.007=14万円となり、14万円の支払いが生じます。
資本金の額が少なければ少ないほど、登録免許税も下がりますが、計算結果が3万円以下だった場合は3万円となります。

最後に、申請期間を過ぎてしまったら、どうなるかについて説明します。
結論からいうと、2週間が過ぎたからといって、登記できなくなるわけではありません
しかし、制裁金が科せられる可能性もあるので、気付いた時点で、できるだけ早く対処するようにしましょう。

新株発行ともなると、既存株主や取引先からの反応もそれぞれかもしれませんが、各方面に配慮したうえで実施し、登記手続きも確実に行いましょう。


※本記事の記載内容は、2021年7月現在の法令・情報等に基づいています。