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育児・介護休業法が改正! 長く働いてもらうための休暇制度の整備

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2022/05/06

育児・介護休業法が改正! 長く働いてもらうための休暇制度の整備

人手不足の企業が増える一方で、介護や育児で休業する労働者が増えており、会社のためにも、また本人のキャリアのためにも、長く働き続けてもらえるような休業制度の整備が求められています。
そこで政府は『育児・介護休業法』を改正し、2022年4月1日から段階的に施行されます。
施行にあたって、事業者は就業規則の見直しを行う必要もあります。
今回は、改正育児・介護休業法のポイント、事業者が行うべき取り組みや、就業規則の変更箇所について解説します。

育児や介護のための休業を取りやすくする制度

日本では、約5割の女性が出産・育児をきっかけに勤めていた会社を退職しています。
また、男性が家事・育児をする時間も国際的な標準と比べると少ない傾向にあります。
厚生労働省が発表した『仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)レポート2019』によると、夫の家事・育児時間が長いほど、妻の就業継続割合が高いというデータが出ている一方で、男性の育児休業の取得率は女性に比べてかなり低い水準となっており、女性の継続的な就業が難しくなっている現状があります。

また、介護休業制度においても、短時間勤務や介護休業、介護休暇などを含めた制度の認知度が低く、介護を理由に仕事を休むほとんどの人が、介護休業制度を利用せずに休みを取っているというのが現状です。

こうしたことを背景に、男性が育児休業を取りやすくするため、そして介護との両立をはかりやすくするため、育児・介護休業法が改正されます。

改正は2022年4月1日と、10月1日、そして2023年4月1日の三段階で施行されます。
それぞれ対応が必要になるので、事業者は施行される内容を把握しておきましょう。

まず、2022年4月1日に施行されるのは『育児休業を取得しやすい雇用環境の整備』、『妊娠・出産(本人または配偶者)の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置』の義務化と、『有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件』の緩和です。

【育児休業を取得しやすい雇用環境の整備】
育児休業と産後パパ育休の申し出が円滑に行われるようにするため、事業主は以下のいずれかの措置を講じなければなりません。
(1)育児休業・産後パパ育休に関する研修の実施
(2)育児休業・産後パパ育休に関する相談体制の整備(相談窓口や相談対応者の設置)
(3)自社の労働者の育児休業・産後パパ育休取得事例の収集・提供
(4)自社の労働者への育児休業・産後パパ育休制度と育児休業取得促進に関する方針の周知

【妊娠・出産(本人または配偶者)の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置】
本人または配偶者の妊娠・出産等を申し出た労働者に対して、事業主は育児休業制度等に関する以下の事項の周知と休業の取得意向の確認を、個別に行わなければなりません。
妊娠・出産の申し出をした労働者に対し、以下の(1)~(4)全ての周知と意向確認を、面談や書面交付、FAXやメールなどの方法で行います。
(1)育児休業・産後パパ育休に関する制度(制度の内容など)
(2)育児休業・産後パパ育休の申出先(例:「人事課」、「総務課」など)
(3)育児休業給付に関すること(例:制度の内容など)
(4)労働者が育児休業・産後パパ育休期間において負担すべき社会保険料の取扱い

また、4月1日からは『有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和』も施行されます。
有期雇用労働者が育児休業や介護休業を取得する条件として、今まであった
●事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者
という要件を廃止し、
●1歳6か月までの間に契約が満了することが明らかでない
という要件のみで取得することが可能になります。(ただし、労使協定を締結した場合には、無期雇用労働者と同様に、事業主に引き続き雇用された期間が1年未満である労働者を対象から除外することも可能です)


男性の育児参加を支援する制度

そして、2022年10月1日からは、育休とは別に取得できる『産後パパ育休(出生時育児休業)』が創設され、『育児休業の分割取得』など育児休暇取得の柔軟化が可能になります。

新しい『産後パパ育休』では、労働者が休業の2週間前までに申し出ることで、育児休業とは別に、子どもの出生後8週間以内に4週間まで、最大2回に分割して休業を取得できる制度です。

また、『育児休業の分割取得』は、子どもが1歳になるまでの育児休業が2回に分割して取得できるというものです。
併せて、1歳以降の育児休業に関しても、『休業開始日の柔軟化』や『特別な事情がある場合に限り再取得可能』などが改正に盛り込まれています。

企業側は、これらの改正内容を就業規則に反映する必要があります。
たとえば、全ての従業員を産後パパ育休の対象とするのであれば、『育児のために休業することを希望する従業員であって、産後休業をしておらず、子の出生日または出産予定日のいずれか遅い方から8週間以内の子と同居し、養育する者は、この規則に定めるところにより出生時育児休業をすることができる』というような規定を盛り込みましょう。
厚生労働省では、就業規則の規定例を公表しているので、参考にしてください。

さらに、2023年4月1日には『育児休業取得状況の公表の義務化』が始まります。
これは、従業員数1,000人超の企業は、育児休業等の取得の状況を年1回公表することが義務付けられるというものです。

事業主は、これらの改正内容を理解し、正しく実施していく必要があります。
厚生労働省のホームページを確認しながら、対応を進めていきましょう。


※本記事の記載内容は、2022年3月現在の法令・情報等に基づいています。