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従業員のレベルアップにも!『社内検定認定制度』について

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2021/11/08

従業員のレベルアップにも!『社内検定認定制度』について

社内検定認定制度とは、個々の企業や団体が自主的に行っている検定(社内検定)のうち、一定の基準を満たしており、技能振興上奨励すべきであると認められたものを、厚生労働大臣が認定する制度です。
社内検定には従業員の知識・技能の向上のほか、技能の見える化や、従業員のモチベーションアップ、対外的なイメージの向上など、さまざまなメリットがあります。
今回は、社内検定を構築し、認定を受けることに関して説明します。

技能検定と社内検定の違いとは?

社内検定について解説する前に、よく似たものとして扱われる『技能検定』について説明します。
技能検定とは、働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度です。
建築大工や機械加工、ブライダル・コーディネート、フィナンシャル・プランニングなど全部で130職種の試験があり、実技試験と学科試験に合格すると『技能士』を名乗ることができます。

技能検定は、各業界の標準的な能力を対象としていますが、一方で、最先端の現場技術やある企業に在籍している人だけに求められる技術など、技能検定がカバーしきれない分野は必ずあります。
それらについては、企業が自主的に行っている社内検定で対応することになります。

社内検定認定制度は、数ある社内検定のなかで、評価方法や運営方法、実施体制などについて一定の基準を満たしている検定を厚生労働大臣が認める制度です。
社内検定自体は、認定を受けなくても実施することはできますが、認定されることで対外的なアピールにもなり、取引先や顧客の評価にもつながりやすくなるというメリットがあります。

注意したいのは、社内検定認定制度は各企業の社内検定について基準を満たしているものを厚生労働大臣が認めるという制度で、厚生労働省が合格者を認定するものではないということです。
社内検定を受けた従業員の合否を判定するのはあくまで事業者や団体なので、情報媒体などにおいて、厚生労働省が実施しているかのように事実を誤認させる表示を行った場合には、認定が取り消されてしまう可能性もあります。


社内検定のメリットと認定基準

社内検定のもう一つの大きなメリットとして、技術の見える化・標準化があります。
検定を導入する過程で、現状の技能教育制度の教育項目と、習得順序の整合性を確認する機会が持て、それぞれが自己流で行っていた技能を標準化することで、従業員ごとの仕上がりのばらつきがなくなるなど、品質管理や業務プロセスの向上に役立ちます。
また、検定を通して、社員の目指すべき人材像を明らかにすることで、従業員の目標が定まり、モチベーションが上がることで、技能レベルが向上する効果も期待できます。

さらに、社内検定認定制度の認定を受けることで、従業員の能力を取引先や顧客に保証することにもなり、自社のブランド価値を高めることにもつながります。


自社で導入するには? 踏むべき手順について

さまざまなメリットのある社内検定ですが、実際に自社に導入するには、どのような準備が必要でしょうか。

検定を構築するには、単に試験を作るというだけではなく、現場で必要とされるスキルの再評価や難易度の確認などの作業も必要です。
こうした現場調査を土台として尺度づくりを進めていく必要があり、また認定を受ける基準についても把握しておかないといけません。

厚生労働省では、検定の構築と認定の準備までを『社内検定の全体像の整理と枠組みの作成』『社内検定認定試験の作成』『試行試験の実施』『社内検定認定申請の準備』という4ステップに分けています。

1.社内検定の全体像の整理と枠組みの作成……検定対象とする技能者像の整理や、社内検定で図ろうとする技能のレベル・階層等、基本的な事項を整理する。
2.社内検定認定試験の作成……『実技試験』『学科試験』を作成する。この際に、採点基準と実施規定なども併せて作成する。
3.試行試験の実施……実際に自社で試行試験を実施し、修正・改善点をあぶり出す。その後、厚生労働省立ち合いのもとでの試行試験を行う。
4.社内検定認定申請の準備……認定を受けるために、事業概要および申請趣旨の作成や、社内検定実施計画などを作成する。

このように、認定取得に向けて、制度の趣旨を理解し、具体的な段階を踏んで検定を構築していく必要があります。
社内検定の認定を受けるための認定基準は、下記の12個です。

●非営利性
●経理的・技術的基礎の保有
●適切な運営体制の確立
●客観的・公正な基準に基づく実施
●技能振興上の適格性
●職業能力に対する社会的評価の向上
●技能検定に関する補完性
●学科試験・実技試験の実施
●継続的な実施
●適切な実施計画の策定
●合格者の称号の適切性
●実施者の適格性

たとえば、最初の条件である非営利性は、社内検定自体が直接の営利を目的としたものではないことを明確にしなくてはいけませんし、技能検定に関する補完性は、技能検定とは職種や内容が異なっている必要があります。

これらの基準は、社内検定認定要領に記載されており、厚生労働省のHPで詳しく説明されています。
社内検定をこれから構築する事業者や社内検定の認定を受けようと思っている事業者は、参考にするとよいでしょう。


※本記事の記載内容は、2021年10月現在の法令・情報等に基づいています。