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人材の定着を左右する? 介護業界が取り組むべき研修について

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2021/09/27

人材の定着を左右する? 介護業界が取り組むべき研修について

新入社員に職場に定着してもらうには、初期研修にどう取り組むかが非常に重要なポイントとなります。
特に、介護業界においては、限られた人材や時間といったリソースを割いて、いかに効果的な教育研修を行い、人材を定着させていくかが、大きな課題となっています。
今回は、人材を育てるために大切な『研修』について、考えてみましょう。

介護職は教育訓練・能力開発への満足度が低い

介護の仕事は、限られた『時間』と『人員』のなかで高齢者の安全を守らなければならない、責任のある仕事です。
対人サービスの仕事でもあるので、さまざまなイレギュラーが起こるなかで、どのような場面でも適切な対応ができるよう、しっかりとした教育研修が必要となる職種だといえます。

しかし、公益財団法人介護労働安定センターが実施した『令和元年度介護労働実態調査』によると、採用時研修の受講有無について、正規職員の48.9%が『受けた』、49.0%が『受けない』と回答しました。
一方の非正規職員は、39.7%が『受けた』、57.6%が『受けない』と回答しており、正規・非正規のいずれも約50%の職員が採用時研修を受けていないということになります。

過去1年間の研修受講の有無・受講回数については、正規職員は『1~2回程度』が49.1%、『3~5回程度』が 31.0%、非正規職員は『1~2回程度』が 60.4%、『3~5回程度』が 24.2%という結果になっており、研修受講回数の頻度も多いとはいえない状況です。

また、さまざまな観点から現在の仕事の満足度を尋ねたところ、すべての介護職種において『教育訓練・能力開発のあり方』に対する満足度が最も低く、『満足』と『やや満足』を合わせても2割前後にとどまっています。

介護の仕事に対してやりがいを感じ、スキルアップを求めている介護スタッフにとって、現場の仕事の都合で研修が受けられなかったり、そもそも研修の機会が少なかったりすることは、モチベーションや仕事の質の低下を招くことが懸念されます
成長機会がないことに不満を感じ、離職してしまうスタッフが出てくる事態も考えられるのではないでしょうか。


国の研修やOJTも活用し、十分な研修機会を

人員不足で研修時間がとれない介護事業所でも、業務を通じた育成方法である『OJT(On-the-Job Training)』を充実させれば、効果的な教育訓練を行うことができます。
単に仕事を任せるだけではなく、より熟練した職員を指導担当に任命し、一つひとつの業務について丁寧に指導することで『OJT研修の満足度』が高まり、その後のキャリアアップや定着率の向上につながるでしょう。

なお、東京都では、都内の介護現場で働きたい学生や主婦、元気な高齢者、就業者および離職者などに向けて資格取得を後押しする事業を行っており、そのなかで初任者研修にかかる費用を都が負担しています。

また、2021年度の介護報酬改定では運用基準が見直され、医療・福祉関連の資格を持たない介護職員に『認知症介護基礎研修』の受講が義務づけられるようになりました(移行期間あり)。
該当する人は、各都道府県が開催する研修を受けることになります。
これまで、介護の仕事は無資格でもできるため、認知症に関する基礎知識が不足していることが懸念されていましたが、この研修により、認知症介護に関わる人が、業務上必要な知識や技術、考え方を身に付けることができます。

このような国の研修やOJTも活用し、入社時研修を含め、できるだけ多くの介護スタッフに平等に研修の機会を与えることは、介護スタッフの仕事に対する不安を取り除き、定着率を高めることにつながります。

これからの介護業界において『人材育成』と『教育研修』は、非常に大きな意味を持つ“鍵”となるのではないでしょうか。


※本記事の記載内容は、2021年8月現在の法令・情報等に基づいています。