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社員旅行は経費になりますか?(税理士法人タクト職員 中川桐弥)

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コラム

2026/10/13

社員旅行は経費になりますか?(税理士法人タクト職員 中川桐弥)

こんにちは!税理士法人タクト職員の中川です。

今年も残すところあと3カ月を切りました。年々時の流れが速くなっていることを実感しています。事務所としてはこれから年末調整や確定申告等慌ただしい時期を迎えます。

少しずつ寒くなっていくと思いますが体調管理に気をつけ、冬を迎えられたらと思います。

さて、今回のテーマは社員旅行についてです。私達の事務所でも社員旅行が定期的に行われています。社員旅行や研修旅行は、従業員同士の交流を深めたり、仕事に必要な知識を身につけたりする良い機会になります。一方で、会社が費用を負担したときはどのように経理処理するのかが気になるところです。

社員旅行の費用は「給与」か「福利厚生費」か

原則的に従業員に対して、経済的利益を供与した場合は「給与」となります。つまり、法人側は「経費」にはできますが、受け取った個人側には給与としてされ源泉所得税がかかります。

ただし、社員旅行や忘年会など、通常一般的に福利厚生の一環として行われる場合は、例外的に「福利厚生費」として処理(=従業員側に所得税がかからない)することが認められています。

国税庁タックスアンサーが示す「従業員レクリエーション旅行」の判断基準

国税庁タックスアンサーには従業員レクリエーション旅行について以下の判断基準が挙げられています。

⑴ 旅行の期間が4泊5日以内であること。

(海外旅行の場合には、外国での滞在日数が4泊5日以内であること。)

⑵ 旅行に参加した人数が全体の人数の50パーセント以上であること。

(工場や支店ごとに行う旅行は、それぞれの職場ごとの人数の50パーセント以上が参加することが必要です。)

⑶ その旅行によって従業員が受ける経済的利益の額が少額。

従業員レクリエーション旅行に該当しない旅行

また、次のようなものについては、ここにいう従業員レクリエーション旅行には該当しないため、その旅行に係る費用は給与、交際費などとして適切に処理する必要がありますという記載もございます。

⑴ 役員だけで行う旅行

⑵ 取引先に対する接待、供応、慰安等のための旅行

⑶ 実質的に私的旅行と認められる旅行

⑷ 金銭との選択が可能な旅行

名目上だけでなく、旅行全体の実態で判断する

つまり、名目上従業員の社員旅行となっていれば非課税になるというものではありません。また、期間・参加割合の目安を満たしていても、旅行の内容や従業員の負担額などから見て、社会通念上一般的な旅行の範囲を超えると判断されれば、給与課税が生じる可能性があります。反対に、参加割合が50%未満でも、旅行の目的や費用などを総合的に見て、給与課税しなくて差し支えないとされた国税庁の事例もあります。

数字だけで機械的に判断せず、旅行全体の実態を確認することが大切です。社員がいないフリーランスや一人社長の場合は、そもそも経費にすることができませんのでその点も注意が必要です。

最後に

社員旅行や研修旅行は、従業員の交流や能力向上につながる一方、会社の費用負担が従業員への給与とみなされることもあります。企画の段階で、旅行の目的、参加対象、日程、行程、会社負担額、従業員負担額を整理し、実際の内容と記録を一致させておくことが大切です。判断に迷う場合は、旅行の申込みや費用の精算を進める前に、税理士へご相談ください。

【参考リンク】

No.2603 従業員レクリエーション旅行や研修旅行|国税庁